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ポスドクのデータサイエンティスト就活記⑤〜感想

ポスドクの就職活動の感想

未経験からデータサイエンティストになること

前にも書きましたが、2020年4月の日経新聞の記事では、企業のうち6割が目標としていたデータサイエンティストの人数を確保できなかった or どちらかというと確保できなかった、と回答しています。確保できたという企業は17%だけだったとか。

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO58568540Y0A420C2000000/

このことからもデータサイエンティスト不足はかなり深刻なことがわかります。

しかし、なろうと思って簡単にデータサイエンティストになれるわけでもありません。

アメリカとかでは急ピッチで大学にデータサイエンスの学部や学科を作りましたが、日本の大学でそういった学部や学科ができたのは滋賀大学・横浜市立大・武蔵野大くらいです。

なのでそれら以外の大学/学部出身の人は、大きく分けて新卒未経験で入社してデータサイエンティストになるか、転職してデータサイエンティストになるかのどちらかだと思います。

新卒でデータサイエンティストになるのはけっこう簡単です。

良くも悪くも日本では新卒は大した技術も持っていなくて良く、入社してからがんばれという風土があるので、大学でデータサイエンスを専門にしていなくても入社してから頑張ればデータサイエンティストになれます。

では、既卒が転職してデータサイエンティストになるにはどうしたら良いでしょうか?

まず、経験者であれば確実に重宝されますので、転職活動もそれほど大変ではないようです。

問題は未経験での転職です。

僕も業務未経験でデータサイエンティストへの転職活動をしましたが、かなり大変でした。

圧倒的に現在のAI/データサイエンティスト転職市場は即戦力を求めています。

なのでKaggleやSignateなどのコンペに参加して、手を動かせるようにしておかないと難しいです。

その上でデータサイエンスやAI関連を専門にした転職エージェントに登録しておくことをオススメします。

 

エージェントから研究者はどう見られるか

博士やポスドクの就活をサポートするというコンセプトの人材会社は少しずつできており、それらの人は研究者の状況を知っているので、そこまで問題にはなりません。

しかし、一般のエージェントはそうはいきません。

彼らはだいたい大学院なんて行ってないし(たぶん)、博士の人と交流なんてないし(たぶん)、まして研究者と会うことなんてないです。

だから会話や意図はなかなか伝わりません。

僕がキャリトレ経由で登録したところもそうで最悪でした。

面談で機嫌が悪くなりました笑。

 

会社から研究者はどう見られるか

人とやっていけるか

面接でいくつか確認されてるなと感じたことがあります。

一つが、こいつはコミュニケーションが取れるのかです。

研究者というと一人で閉じこもってするイメージがあるのでしょう。

あながち間違ってはいませんが、研究も決して一人ではできずいろいろな人と協力してやっていくことが多いです。

だから仕事を推進していくためのコミュニケーションは基本的に取れると思いますが、研究業界にいない人はやはり心配でそういったことを確認していくんだと思います。

 

ちゃんとお金儲けをする気があるか

データサイエンティストに関してですが、志望動機で「分析がしたいです!」では厳しいです。

最終面接のときに言われたのですが、企業である以上お金を儲けなきゃならず、分析するだけではお金にならないから、ちゃんと分析をしてお金儲けをしてほしい的なこと(実際はもっとオブラートに包まれていた)を言われました。

僕は分析よりもお金儲けしたいくらいなので(笑)、大して抵抗などは抱かなかったですが、もし分析だけがしたい人は厳しいかもしれません。

まぁ入ってから考えればいいことではありますが、一応その点は理解しておかないと面接で面食らったり、相性の不一致とみなされてしまうこともあるかもしれないので、注意が必要と思います。

 

社会人経験とは

やたら「社会人経験」という謎のことを求められます。

僕は幸いにも「社会人経験」が2年弱あり、ギリギリ20代だったのでそこまでうるさく言われませんでしたが、言及してきた会社もあります。

たぶん日本の会社の特殊性ゆえなんじゃないかと思っています。

結局、日本の会社というものが特殊な存在であり、なかなか馴染むのが難しいから、会社にいた経験がある(社会人経験がある)とこの特殊な会社という場所でやっていけると思うんじゃないでしょうか。

海外の人と話すことはよくありましたが、社会人経験みたいなこと聞いたことがありません。

というか冷静に考えて、研究者だって社会人ですから笑。

仮に博士課程の学生だって、海外だったら社会人扱いです。給料もらえます。

もらえないのは日本だけです。日本だけ博士学生は学生です。

学生たらしめてるくせに、それゆえ博士は取らない。

いいこと全くないじゃん。

 

若手研究者は職を転々とせざるをえないこと

会社はかなり前職の勤務歴や退職理由などを気にするように思えました。

会社としてはせっかく取ったんだから長く自分の会社にいて欲しいと思うのは自然です(日本なら)。

しかし、若手研究者は任期付きの場合が多いので、職を転々とせざるを得ません。

これがまたマイナスに見られるが多いみたいです。

職を転々としているために、うちもすぐ辞めるんじゃないかと。

実際はそんなの人によるし、任期付きである状況である以上仕方ないのですが、理解されないのでしょうか。

研究者から企業へ転職するときの難しいポイントではあります。

 

エージェントやサイトはどのくらい使って何社くらい応募するのがいいの

僕はエージェントを3社、転職サイトを4つ使いました。

あくまで僕の感想ですが、ポスドクとか研究者の転職の場合、エージェントはまず使った方がいいと思いました。

やはりエージェントが持ってる求人や、こういう会社ならこの人もいけるかもみたいなノウハウがあるからです。

普通に求人をググって直接応募しても難しい気がします。

そして、応募数はたくさん応募していいと思いました。

よく絞って2, 3社がいいという人もいますが(僕もそう思っていましたが)、思っている以上に落ちるので、
たくさん応募しましょう。

落ちる他にも、面接をしていて、「あれ、この会社はちょっと合わなそうだな」と思うこともよくありました。

なので、そういう会社も加味してたくさん出しましょう。

 

データサイエンティストはなくなるのか

面接で社員さんと話していて思ったのが、データ分析に懐疑的である企業が一定数いるということです。

その会社の求人で応募しているのに、面接に出てくる社員はデータ分析に懐疑的であるというおもしろい状況でした。

聞いてみると、最近データサイエンスの需要はめちゃめちゃ増えているが、それが実る事例は必ずしも多くないとのこと。

実証可能かどうかのところだけで終わる案件が多く、下火になるんじゃないかとのことでした。

それに分析を依頼した顧客もデータサイエンスに関する知識がないので、機械学習とかまして深層学習とかやっても理解できないから、簡単な四則演算でできる限り進めていった方がいい、というスタンスのところもありました。

僕はそういうところは全て辞退しましたが、日本の科学リテラシーの低さを思いました。

データサイエンティストという職業が残るかはわかりませんが、高度なデータ分析は必ず必要で、できなくなった会社は淘汰されていくと思っています(僕の考え)。

最新のテクノロジー、技術を使うことをためらわずにやっていく会社にいきたいし、そんな自分でいないとこれから生きていくのはきついだろうなと思いました。

 

最後に思うこと

先進国はどこも博士が増えているのに、日本だけ横ばいですね。

先進国はどこも博士は給料をもらえるのに、日本は払っていますね。

就職活動をしようと思っても、博士や博士をとって研究者になっても、それから企業に就職するのは非常に大変です。

いいことなしです。

日本で育って大学に入って、博士まで行って、日本で就職することになりましたが、今の日本にいるメリットないなぁーと思いました。

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