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AI・データサイエンス講座の「SIGNATE Quest」に登録して使ってみた感想【メリット・デメリット】

SIGNATEというAI学習オンラインサービスをご存知ですか?

もともとは法人向けに提供していたようですが、2020年4月より個人向けにもサービスを開始しました。

そもそもSIGNATEというのは会社名で、主にAI開発やデータサイエンスの教育研修、コンペの運営、AI関連の採用支援などをしています。

そのSIGNATEがAI人材を開発する目的で始めたのが今回紹介するSIGNATE Questというサービスです。

まだ個人向けに公開されて2ヶ月程度(2020年5月末現在)と短いですが、僕も使ってみて1ヶ月ほど経ったので、使い勝手やメリット・デメリットを紹介してみようと思います。

データサイエンスの学習をしたいという人の参考になれば幸いです。

SIGNATE Questの概要

コース

SIGNATE Questには基本的に3つのコースがあり、“Quest” , “Gym”, “Course" に分かれています。

Quest

Questでは、実際の分析業務をプロジェクトに見立てて進めていくコースになっています。

いくつも模擬コースが用意されており、この記事を書いている5月末現在では、11のコースがあります。

多様な業界の模擬事例を体験できるので、非常におもしろいです。

僕はまだ5つのコースしかやっていませんが、扱うデータも違いますし、その業界に関する考え方も必要なことを解説してくれるので、やっていて楽しいですよ。

 

Gym

Gymではスキルアップのための教材が揃っています。

具体的には、「AI入門」「ディープラーニング入門」「評価関数」や、プログラミング関連では「Python」「Pandas」「Pytorch」、また6月末まで限定で無料でTellusという衛星データに関する知識や衛星画像を用いた分析講座があります。

Questが各業界のプロジェクトを模擬しているのに対して、Gymではもっと基本的な知識や練習をする場を提供してくれています。

Course

CourseはAIやデータサイエンスをゼロから始める人用に作られたものですが、内容は上で紹介した「Gym」と「Quest」の内容を組み合わせたものになっています。

なので、Gymをやった人はCourseをやらなくてもいいと思います。

逆もまた然りという感じです。

 

料金体系

通常は月額1,980円(税抜き)ですが、6/30まではキャンペーン割引で半額の月990円で全コース(Quest, Gym, Course)を学習することができます。

正確には、「登録日の翌月同日の23:59:59まで」で料金が発生するようです。

クレジットカードのみでの支払いとなります。

 

SIGNATE Questのメリット・デメリット

では、僕が1ヶ月ほど使ってみたSIGNATE Questのメリットとデメリットを紹介します。

メリット

自分で環境を構築しなくて良い

自分のローカルPCなどで自力で環境を構築する必要がなく、ブラウザだけでできる点が楽チンでありがたいです。

プログラミングなどに慣れている人は、自分のローカルPCにPythonをダウンロードして、Pandas, Matplotlib、また、Scikit-learnやTensorflowなどをインストールするのも簡単だと思います。

でもこのSIGNATE Questは初心者を対象としている節があるので、やはり自力での環境構築は少しハードルがあるかもしれません。

ですから、ブラウザだけでできるのは利点ですね。

 

各業種における具体的な事例を学ぶことができる

普通のAI学習とかだと、Pythonの使い方とか、Scikit-learnやTensorflowの使い方などで終わってしまうかもしれませんが、Questだと具体的な業界での課題を簡単なプロジェクトとして体験することができます。

これはかなりオススメできる点です。

執筆時(2020年5月末)では、11の課題があり、不動産やスポーツ、金融、製造など様々な業界の課題があります。

実際の分析の大まかな流れも掴めるので、より具体的なイメージを湧かせられるかもしれません。

ただ、実務ではこの課題のように「何をすれば良いか」を決めるところからだと思うので、その点は違いますが、イメージは湧くと思います。

 

デメリット(改善してほしい点)

デメリットと書きましたが、正確にはデメリットではなく「改善してほしい点」です。

動画が重くて流れない

各コースやセクションの間に説明の動画が入るのですが、その動画がどうにも重いのかなかなか再生されません。

なので、僕は動画をかなりスキップして先に進めていました。

そこまで重要ではないので問題はあまりないように思いましたが、それでも動画が動かないのはある程度ストレスですね。

 

解答例がない

QuestやGymでは、プログラミングの課題が与えられて、それをSIGNATEのシステム上で実装していくスタイルになります。

全部実装するのではなく、重要なところだけ(新しく学ぶ部分だけ)実装します。

徐々にやっていきますし、ヒントもあるのでだいたいはできるのですが、たまにわからないところもあります。

そんなときに解答を見たいこともありますが、解答例がありません(僕が見つけられていないだけで、あったらすみません)。

一応解答例もあればなぁと思うこともありました。

 

コードが一部省かれるので、全体を理解しにくい時もある

コードが全て表示されるわけではないので、全体像が理解しにくい時もあります。

通常、入力ファイルやコードはいろいろなディレクトリに保存されていると思いますが、システムの関係上一つのコードしか出せないので、それらの関係性などはわかりづらいことも。

 

まとめ

1ヶ月だけ使ってみた感想ですが、あくまで初心者向けといった印象があります。

僕も初心者なのですが、ある程度データサイエンスやPython, 機械学習フレームワークの使い方などに慣れている人はそこまで必要ないかもしれません。

もしくは1ヶ月だけ登録して、Questの課題だけ全部やってみるというのはすごくアリだと思います。

各課題には想定時間が書かれており5~10時間ほどになっていますが、実際はそれほどかからない印象です。

慣れている人なら尚更。

ある程度学習が進んだら、SIGNATEがやっているデータサイエンスのコンペやKaggleなどに挑戦して実践を積むのがいいのかと思いました。

僕ももう少しやってみて、実践に移っていきたいです。

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