久しぶりの投稿になりますサトシです。
今回はデータサイエンティストの転職活動について書きたいと思います。
僕自身、昨年末から転職活動をして、ついこの間内定をもらい、これから新しい会社に移るところです。
転職情報は巷に溢れかえっていますが、意外とデータサイエンティストの転職活動情報、特に生の体験談はあまり多くなかったように感じたので、もしそういう人のためになればと思い、記事に残しておきたいと思います。
以前も転職記事は書きましたが、そのときは未経験からのデータサイエンティスト転職でしたので、今回の経験者としての転職とはだいぶ異なります。
僕がどんな感じで転職活動を進めたか、ぜひ最後まで読んでいただけるとうれしいです!
今までやってきた仕事やスキル
転職活動をしていた僕がこれまでにやってきた仕事や持っているスキルを書いておきたいと思います。
まずデータサイエンティストになるまでは、元研究者、元システムエンジニアという30代男です。
データサイエンティスト歴は1年とちょっとしかありませんが、受託の分析を主に行っていたので、需要予測とか自然言語を使った簡単な分析、GISデータを使った分析などをしてきました。
経験したスキルとしては、まず分析環境はAWSが多かったです。
EC2を立ててその上にDockerで環境を作って分析をするパターンが多かったです。
分析するときの流れとしてはデータをSQLで抽出し、Tableauで可視化したり、Pythonで分析したりという感じです。
プログラミング言語はPythonしか使ったことがありません。Rは勉強しようしようと思って書籍だけ積まれています。。。
データサイエンティストと一口に言っても、データのETLなどをメインにやる人がいたり、ビジネス的な分析・報告などをやる人がいたりと、それぞれ守備範囲がけっこう違うものですが、僕の場合はETLとかはほとんどできず、ある程度整えてもらったあとのデータを使って分析をするという立場でした。
転職のきっかけ・理由・職探しの軸
正直僕も最初はガッツリ転職をしようと思って転職活動を始めたわけではありませんでした。
データサイエンティストになって1年経ったけど当分給料は上がらないし(上がってもそんなに多くない)ということで、早めにいろいろと情報収集をしておこうという気持ちで始めたのです。
まずやったことはビズリーチに登録しただけでした。
そして一応ビズリーチの職務経歴とかはしっかり何をしたか書くようにして待っていたら、企業からの直接スカウトが結構来て、カジュアル面談しましょうみたいな連絡がたくさん来ました。
「なんだ手当たり次第に送ってんのか。。。」と最初は思いましたが、でもカジュアル面談ぐらいして損はないなと思い、興味がある会社には返信して話を聞かせてもらいました。
そうこうしているうちに、なんやかんやで面談・選考が進み、結局は今よりずっと良い待遇で内定をもらったので、もう転職しようということになった次第です。
データサイエンティストとしての実働は2年未満という正直経験が多いというわけではない僕でしたが、意外とニーズはあるもんでした。
一応たくさんのスカウトメールをいただいたわけですが、なんでもかんでも返信していたわけではなく、以下のようなざっくり基準は設けていました
- 自社サービス・製品を持っている(受託分析やコンサルではない)
- サービスや経営に関わるデータ分析ができる
- 募集ポジションがデータ整備などではなくビジネスに近い部分(意思決定や製品開発)の分析ができる
データサイエンティストの求人と職務
ビズリーチに登録すると企業から直接スカウトが来るので、最初はほぼそのメッセージを次々に見るというかんじです。
スカウトにはヘッドハンター(人材会社)から連絡が来るパターンと企業から直接来るパターンがあり、基本的には企業からの直接スカウトしか見ていませんでした。
直接スカウトには募集のポジションに関する書類が添付されていますが、求人を見ると必ずしもデータサイエンティストの募集だけではありません。
登録するときの希望職種にはデータサイエンティストと書いていましたが、システムエンジニアやコンサルタントなどデータに関連する職種の求人はけっこうたくさん来ました。
なので、めぼしいスカウトは全体の1~2割くらいといった印象です。
企業規模で言うとベンチャー系の企業からのメッセージが多かったように思いますが、一方で誰もが知るような大企業からも普通にスカウトが来るので、自分の指向に合わせて見定めが必要だと思います。
なんでもかんでも返信していては手が足りないので。
少し脱線しますが、直接スカウトでいろいろな企業から連絡をもらえるなら、もう求人とかあまり見なくてもいいんじゃないかとも思いました。
もちろんスカウトを出さないような会社に行きたい場合は求人をみてロックオンして応募する必要がありますが、ピンポイントで狙っている会社があるわけではなく広くいろいろな会社を見ている人は、直接スカウトをもらった企業から選んでいくのでも十分良い選択ができるんじゃないかと思います。
求人票経由で応募しても結構書類で落ちたりしますが、スカウトを出してくれるなら書類選考は通りますし、最低限人事が自分の経歴書に良い印象を持ってくれているわけなので、選考を進む可能性も高いはずです。
あと、求人票だとデータ分析経験3年以上みたいな文言をよく見ると思いますが、これの真意も捉えづらいです。
自分は2年くらいしか経験ないけど3年以上求むみたいな会社を受けて大丈夫かと思う人もいると思うのですが、企業側からスカウトをくれるととりあえず足切りはされないレベルなんだろうと推測できるので、少し最初の段階で気が楽になる気がします。
とりあえずビズリーチだけ登録した
前にも書きましたが、とりあえずビズリーチだけ登録して転職活動をスタートしましたが、結局終わってから考えてみても僕の場合はビズリーチだけでまぁ足りたかなと思います。
実際にはビズリーチだけでなく、ギークリーという人材会社にも求人を紹介してもらい内定ももらいましたが、ギークリー自体もビズリーチ経由で連絡が来たので、結局全てビズリーチのスカウト機能始まりです。
人材会社にも登録したいのであれば、一般的なDODAエージェントとか、リクルートエージェントは、登録して損はないと思います。
僕の場合は経験者採用だったのでビズリーチにしましたが、未経験でしたらビズリーチよりもDODAエージェントやリクルートエージェントなどの方がいいでしょう。
カジュアル面談はやったほうがいい
企業からの直接スカウトは「カジュアル面談でもどうですか?」というものがほとんどです。
カジュアル面談は選考とは異なるあくまで「面談」を行うことで応募者と企業がお互いに情報交換をするという名目のものです。
なので、こちら側としてはスカウトをくれた会社がどんな感じなのか、ポジションは具体的にどういうものなのか、求人にはこんなことが書いてあるけど実際はどうなんですかということを気軽に聞く事ができます。
面談相手は人事だったり、募集しているポジションの部長クラスが参加したりとさまざまですが、なにはともあれこのカジュアル面談はぜひたくさん受けたほうがいいと思いました。
元から行きたい会社があるわけではないのなら情報がほしいと思いますから、面接ではないこのようなラフな面談で情報を入手し、自分の転職軸を決めて行ったり、応募する企業を決めることができます。
もちろんカジュアル面談だからと言って無礼な感じを出してはダメに決まっていますので、そこは気をつけましょう。
面談にどんな人が出てくるか、どんなテンションで出てくるかで、その企業のスカウトの本気度も伺えますよ。
ただし、多くの会社はカジュアル面談という名前の通り、会話を通じて情報交換ができますが、さきほど名目と書いたとおり会社によっては面談といいつつも参加したら面接だったり、面談という名前でほぼ面接のように事が進む事もありますので、認識しておくといいです。
カジュアル面談が終わった後は、本選考に進みたい場合は別途その旨の連絡をするというのが多くのパターンでしたので、気が進まなければ選考に進まなければよいです。
面接について
さて、そんなこんなでカジュアル面談を10社くらいしてもらい、そのうち4社に応募しました。
あとはビズリーチの直接スカウト以外にもギークリーで求人を紹介してもらっていたので、そちら経由で6社応募し、結局面接にたどり着いたのは直接スカウトの4社と求人応募の1社でした(内2社はスケジュール的にしんどかったので面接辞退)。
面接はどこも30~60分くらいで、一次面接から募集ポジションの部署の部長クラスが出てきました。
内容はオーソドックスで今までに経験した業務を振り返り、どんなことを考えて案件に向き合ったか、どんなスキルを得たとか、どんなことが大変だったとか、それをどうやって乗り切ったとかそういうことを話しました。
このあたりはどの職種でも同じようなものかと思いますが、この他にデータサイエンティスト特有と思われる質問は「どんなデータサイエンティストになりたいか」というものがありました。
内定をもらったあとに人事からフィードバックをもらったときに聞いたのですが、この質問で「モデリングの精度を上げたいとか、モデリング手法の研究をしたい」みたいな人がよくいるけど、そういう人はあまりうちの会社のポジションには向いていないという話がありました。
この質問は1社だけでなく複数社そうだったのですが、僕が応募していたポジションはビジネスサイドの意思決定や製品の向上を目的としていたため、そういう技術フォーカスよりも多くの人と協力して技術の先のビジネス目標を達成できるようになることが求められていたようです。
もちろん会社やポジションによってはゴリゴリの研究力やモデリングの精度向上を求められるところはありますので一概に言えませんが、ちゃんと面接を受ける会社やそのポジションに求められるものをしっかり把握しておく事が重要だと思いました。
複数社から内定をもらっておこう
そんなこんなで面接を受けて1回のオンラインで内定が出るところもあれば3回(内1回出社)のところもあり、さまざまでした。
2回が一般的なのでしょうか。
結局、ありがたいことに3社から内定をもらいました。
当初はそんなに内定が出ると想定していなかったのでうれしい誤算です。
最後は内定をもらった複数の会社から1つ選ぶ必要が出てきますが、給与交渉については複数社の内定を持っている事でより有利になります。
転職活動が終わってから思ったのですが、複数社から同時に内定もらえるように応募・面接を行い、それができるようなスケジュール管理をしておくべきです。
それは給与交渉が有利に進むからです。給与は多ければ多いほうがいいに決まっていますよね。
まぁ当たり前の話なのかもしれませんが。。。
僕の場合は給与面談があった最初の1社目が一番高い給与を提示してくれて、自分の想定以上の額を提示されたので給与の交渉というのはその会社にはしませんでした。
ただし、それ以外の会社との給与面談のときにその会社の提示額を言うと、後日サインアップの連絡をくれたり、人材会社経由の場合はエージェントが交渉をがんばってくれたりしました。
なので、もし内定が1社だけだったら安い値段で買われてしまう可能性がありますが、複数社あるとエージェントががんばってくれたり、自分が交渉する場面でもその額と比較して話ができるのとても有利です。
エージェントは年収が高ければ高いほど彼らの収入が上がりますので、それはそれは交渉をがんばってくれます。
あと、サインアップについて説明しませんでしたが、サインアップは給料とは別で一時金的なイメージで、月収とボーナスとはまた別にいくらかまとまったお金をもらえるシステムです。僕も今回の転職活動で初めて知りました。
さいごに
少し長くなりましたが、今回の僕の転職活動についてぎゅっとまとめて書いてみました。
僕はもともとデータサイエンティストとしては給与が低い方でしたので、だいぶ年収アップができるような転職となりました。
転職の方法としては、ビズリーチに登録して、主に企業からの直接スカウトを待ってただけだったのですが、今回の転職はなんとかなりました(私レベルではビズリーチが良いかんじでしたが、さらにずっとハイクラスであったり、外資系志望とかであればもっと適した転職サイトやエージェントがあるはずなです)。
もちろん面接の練習とか今までのキャリアの振り返りなどはしましたが、それほど自分を取り繕うことなく活動して大丈夫でした。
僕にはそれほどデータサイエンティストとしてのキャリアがあるわけではありませんでしたが、やはり社会でデータサイエンティストは不足していて需要はあるようです。
現状に満足しておらず転職を考えているデータサイエンティストの方がいれば、参考になれば幸いです。