学振

学振特別研究員の引越し+保活(保育園入園)記録

1歳の子どもがいる学振特別研究員です。

DC2をD3からもらっており、3年で卒業できることになったので、4月からDCからPDに資格変更するとともに東京へ引っ越してきました。

それに伴って東京で子どもを4月から保育園に入れたいと思い、いろいろ活動してきたわけですが、何かと大変でした。

同じような境遇の方は確実にいると思いますので、少しでも参考になればと思い、ここに書いておきたいと思います。

さて、学振DCやPDは日本学術振興会からお金をもらっておりますが、雇用関係がないので自営業扱いになります(ヒドイ)。

そうなると、子どもが生まれた家庭で子どもを保育園に入れたいなぁと思った時、苦労するとともに、学振の制度に対して再び(何回目でしょうか)幻滅するのです。

田舎では保育園で困ることはあまりないと思いますが、東京や大阪などの大都市圏ではやはり保育園問題は深刻です。

保育園に入園できるかどうかは、家庭ごとのポイントによって決まります。ポイントの決め方は自治体によって変わりますが、大まかに以下のようになります。

  • ポイントが高いほど保育園に入れる。
  • 働いているとポイントが高い。つまり、共働きはポイントが高い。
  • 祖父母の家から遠いとポイントが上がる。
  • 祖父母の家に住んでいると、ポイントがとても下がる。
  • 自営業はポイントがとても下がる。

他の自治体から引っ越してきて、入園を希望する場合、ポイントがとても下がる。

つまり単純にいうと、両親が共働きで会社に雇用されていて、祖父母の家は遠く、ずっとその地域に住んでいる場合、保育園に入れる可能性が高い。

逆に、両親が共働きでも自営業で、祖父母の家が近く、他地域から転勤や転職で引っ越してきた場合、認可の保育園に入れる可能性は絶望的になるのです。

祖父母が近くに住んでれば子ども見れるやろ、自営業なら子ども見れるやろ、よそから引っ越してきたやつに優しくする筋合いはない、というようにしか受け取れません。最悪です。

学振の場合、自営業とは言いつつも毎日大学や研究機関に行くはずですから、子どもの面倒を見れるはずがありません。

とまぁ、ひとしきり文句に近いことを書いたので保活の体験談です。
 

学振DCからPDに資格変更して東京に引越し、1歳児の保育園入園(保活)を目指す

3月に関西から東京に引越すので、1歳の子どもを4月から東京の保育園に入れたいと思っていました。

結果、1次調整では見事全落ちしましたが、2次調整では第9希望に滑り込みギリギリセーフとなりました。

2次調整で無事入園できることになったわけですが、他地域から引越すと同時に子どもを保育園に入園させるのは非常に面倒くさかったです。

数年前の #保育園落ちた日本死ね

は現実であることを身を以て体感しました。

※あくまでこの話は、引越しと同時に保育園入園を目指す話ですし、私の体験談なので、自治体によっては異なるかもしれません。
 

申請の流れ

4月入園を申し込む場合はどこも前年の11月に申し込みがあり、その結果発表が翌年2月ということになります。

具体的なことは自治体によって異なるので、自治体に連絡するなり、ウェブサイトで調べるなりしてみましょう。

ただし、自治体のウェブサイトは得てして信じられないくらいわかりづらいので、実際に行けるなら行って、資料をもらいつつ、アドバイスをもらうのが確実かもしれません。

ただし、特別研究員のことなんて役所でもほぼ全員知らないので、自分の状況を説明するのはとても大変です。いい人に当たることを祈ります。
 

申請書

申請書の記載ですが、私は申請時点(11月)でD3の学生だったので、学生の身分で提出しました。

自営業の身分で出すつもりだったのですが、役所の人が全く理解を示してくれず、学生の身分で出せの一辺倒だったので、仕方なく従いました。

学生であることを証明するために、在学証明書と勉学のスケジュールを出すようにと言われました。

前者は簡単に発行できますが、後者の正式な書面などありません。

役所からは授業等のカリキュラム等を出すよう言われましたが、博士課程後期で授業なんてありません。

勉学に取り組んでいる時間を知りたいとのことでしたが、こっちはD論前で月曜から日曜まで毎日休まず朝から晩まで働いとるんじゃ!!と叫びたい気持ちを押しとどめ、自前のスケジュール表を作成して提出しました。

それでいいんかい!

ただ、今考えると学生の身分で出した方がラクだったことに気づきました。

自営業で出すと、採用されている証明書とか何かしらたくさん書類を出さないといけなかったみたいですね。。。
 

引越す前の自治体を通して申請する←意味不明

ここでは、自分が住んでいる自治体をA、引越し先をBとします。

申請書を送るときは、まず自分が住んでいる自治体Aに申請書を送り、それを引越し先の自治体BにAを通して送ってもらうという謎なことが必要になります。

自治体Aは保育園に全く関係ないのに、です。

まぁ、仕方ないか、と自治体Aに申請書を送るのです。

そこで注意ですが、お役所は仕事が遅いことで有名なので、締め切りギリギリに自治体Aに申請書を送ると、A→Bに送る時間も必要なので遅れる可能性があります。かなり時間に余裕を持って送ったほうがいいです。
 

点数はどうなる?

保育園入園は点数制です。

他地域から引っ越した場合、その点数はかなり下がります。ずっと住んでいたやつを優遇したいという心でしょうか。

しかし、共働きで子どもがいる家庭が仕事の関係で引っ越したら、保育園に入れないと仕事ができなくなるのに、点数が下がるって意味がわかりません。

得てして、引っ越した先には親戚など子育てを手伝ってくれる人もいないのが普通です。それなのに、前から住んでいて、子育てを手伝ってくれる人がいる可能性が高い人の方が入りやすいって、謎です。
 

保育園見学は?

私はしませんでした。

できるなら実際に行って見学した方がいいですが、保育園がやってる平日にわざわざ引越し先に出向いて、保育園を見学するなんて難しいですよね。
 

引越す前の自治体を通して結果が来る←意味不明

さぁ、2月になると晴れて1次調整の結果が届きます。自治体Bの結果発表日、首を長くして待っていましたが、2日経っても3日経っても結果が来ません。

待つこと4日、今住んでいる自治体Aから連絡があり、自治体Bから1次調整の結果が来ましたよ〜と言われます。

結果は、全落ち。

1次調整は完敗でした。
 

2次調整のスケジュールがえぐい

1次調整の結果通達後、さらに2次調整の申し込みを1週間以内にしてください、とのこと。

ちょっと待て。1次調整の結果が自治体Aを通してうちに来るまでに4日。

これをまた自治体Aを通して自治体Bに送ったら、確実に1週間なんて間に合わない。

アホなんですかね。

電話して自治体Bに問い合わせると、「皆さん頑張ってますから」と。

頑張っても、時はどうしようもないんじゃ。

結局、両自治体に速達で送ってくれとのこと。

意味わからん。住んでる自治体Aに送る必要ないやん。
 

保留児童

待機児童という言葉はよく話題になってきましたが、しばしばうちの自治体は待機児童0です!みたいなことを聞きます。

カラクリがわかりました。

調整で落ちた児童は待機児童ではなく、「保留児童」という謎の名前で呼ばれるようです。謎システムです、子供騙しです。

うちの子は一旦保留児童になりましたが、二次調整で通ったのでよかったです。
 

入園手続き

無事入園できることになりましたが、入園に当たってもう一度、同じように入園申請書を書かないといけません。同じ書類をもう一度書くのです。

これは私が区外から引っ越してきたためで、改めて区民として申込書を提出が必要らしいです。

バカバカしい。。。
 

感想

余計な感情も混ざってしまいましたが、なかなか東京への引越しと同時に子どもを保育園に入れるのは大変だと実感しました。

(まぁ、面倒なことはほとんど妻がやってくれたのですが。。。)

実際に経験してみて、いろいろな問題があることを痛感しました。いろいろな方が言っていることですが、改めて私の言葉でもまとめたいと思います。

まず、申請自体に無駄が多すぎます。

引っ越し先の自治体に申請したいのに、今住んでいる自治体を通さないと申し込めないこと。

これが必要な理由がわかりません。

いろいろ必要な理由を言われるんでしょうが、頑張ればなくせるでしょ。なくせば行政の仕事も減るわけですから、進めていきましょうよ。

次に、必要な人が子どもを保育園に入れられず、大して必要がない、むしろ保育園に入れたくなくて落ちたい人も一度この保育園戦線に入らないといけないこと。

それぞれの家の事情で保育園に入れたくないけど、落ちたという事実が必要な人もいます。

そのような人たちは得てして点数がある程度高く、保育園に入れる可能性がある気がします。その人たちのことを文句言うわけではなく、必要ない人は必要なくなる制度にならないといけないですよね。

そうすれば、必要な人に順番が回ってきます。

そして、保育園無償化などが進んでいますが、無償化の前に全体のパイが増えないと意味がないです。

有償でいいから保育園に入れたい人の方が圧倒的に多いですから。

経済的にも、保育園増やして、働いてくれる人増やして、経済を活発にして、保育士の給料あげてなどとやっていく方が健全な気がしますけど、どうなんですかね。

謎の財源からただ保育園を無償化するよりいいと思います。

ちなみにこの話は、一般的な年収の家庭での話です。ある程度余裕がある家(年収1千万以上)とかは私立やインターナショナルなどに入れることができますし、逆に年収200万以下とかになると補助がありますので、別の話になります。

===============

学振にまつわる話に戻りますが、学振を取れたとはいえ大変なことは多いです。

とりあえず給料が劇的に少ないのには一回目をつぶります。

しかし、雇用関係は結びなさいよ。

あと、社会保険くらい払ってくださいよ。

自治体は自治体でもっと子育て世帯に配慮してくださいよ。

でもギリギリ保育園入れてよかった。。。

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